2008年12月22日月曜日

no women, no cry




















デイヴ平尾の歌を聴いていたら、いてもたってもいられなくなった

けれど、セックスは二人でするものだから、仕方なく読書をすることにした。

先週どうしてこの本が本棚にあるのかほとんど忘れかけていた小説を鞄にいれてバイト先に向かったら、
生徒にやらせたセンター試験の過去問に出題されていて、あぁこれは急いで読まなきゃと思って深夜に紐解いたけれど、
あまりにつまらなくて50ページでほっぽりだしたままになっていた
伊藤整の「典子の生きかた」

ここに書かれてある女の子の立場は時代があまりに違うから評価できないかもしれないが、
典子が家を出てしまって変化する環境に慌てているうちに、速雄の死に立ち会う機会を逃してしまい、
そのことを後に後悔して泣くシーンはとてもいい。
そうだ、女の子はこんな風に泣いて、そして爽やかに立ち直るのだ。
男は簡単に死んでしまうけれど。

どうしてこの小説が急に面白く感じられるようになったかというと、つらいことがあった時は、
というか、訳のわからない人生に対峙して、にっちもさっちもいかなくなった時は、
僕はいつでも小説や音楽に立ち戻っていったからだろう。

そして典子も同じようにトルストイに出会う。

struggle for pride というバンドのアルバムの最初でカヒミ・カリィが朗読してる詩というか文章は、
この小説を読むまでは、「文学的な言葉」を切り貼りしてつくったような(それゆえセンチメンタリズムが溢れる)
一筋縄ではいかない感触がしていたのだけれど、時代が違う女の子の言葉だと思えば、すんなり聴ける気もする。

飲み会には行きたくないな、もう少しこの本を読めば、何か分かりそうな気もする。

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